“経営者意識”を持てと、経営者は求め、従業員は求められる。その意味とは?
営業の者です。私の会社の社長は度々、社員に“経営者意識”を持てと言います。誰もが経営者の意識を持ちながら仕事に立ち向かえば、会社も良くなる気もするのですが、正直、必要なのか分かっていません。営業の者も経営者意識を持つべきでしょうか。
こんにちは。
ウィル・スキル・アソシエイトの竹内です。
今日は、「経営者意識」を持て、という話についてですね。
私も昔、訪問販売の会社で、「お前はサラリーマンじゃない。個人事業の経営者だ」と言われ、そのあとの人材大手の会社でも、「自分という会社の経営者である」というような事を日常茶飯事に言っていて、かつそう思っていました。
今や私はもう経営をして6期目となっているわけですが、私個人としては、そういう意識の持ち方自体を教わったことで、仕事に集中しやすくなって、楽しむことが出来ました。が、もしかしたらそういう考え方を重荷に捉えておられるかも知れませんね。
ですので、ここでは、「ズバリどういう意味か」「何を期待されているか」をご紹介し、さらには、「経営者に対しての私からのメッセージ」もご紹介していきますね。
1.経営者意識を持つとはズバリどういう意味?
ここでいう意味は、「責任を持って仕事をせよ」という意味合いが強いです。
では、営業職にとっての責任って一体何でしょうか?
それは、「自分には給与をはじめとした様々なコスト(費用)がかかっている」事を認識しましょう、
という事であり、「その費用を賄い、利益が出せる位頑張って下さい。」という意味です。
経営者は、特に創業社長に言えることですが、最初に会社をスタートした場合、前職のビジネスを踏襲していない限りは、赤字スタートなのです。
その赤字を埋めるべく、売上を高め、利益を残し、人を雇い、財務分析をし、システム投資をし、法的リスクに対処し…といった事を行っているわけです。
ただ、それを全部やれ、と言っているわけではないんですよ。
経営者意識を持て=自分株式会社という感覚で利益意識を持てという意味合いが強いのです。
それが、経営者意識を持つ、という事になるのです。
2.社長はあなたに一体何を求めているのか?
正直、この意識がなくても仕事が出来るとは思います。
ただ、この意識を求めているという事は、人一倍活躍し、さらには会社に依存しなくてもやっていける人材になって欲しい、というメッセージが込められています。
なので、しっかりと、自分の採算が取れ、さらに会社に利益を残して言って欲しいという事とそれにふさわしい仕事のスキル、知識、見識をつけて欲しいという事なのです。
逆に、「あなたにはそれができる」と社長はお考えなのではないでしょうか?
その期待に答える事で、あなたには、色んなメリットがあるでしょう。
一例ですが、「より上位の仕事を任される」「報酬アップ」「成績上位者になる」。さらには、「他社からヘッドハンティングが来る」何て言う事もありうるでしょう。
ひいては、その意識でやるのが当たり前になると、徐々に「自責意識」が根づいてくることで、
3.社長へのメッセージ
ここで社長へ一言お伝えしますと、「本当に経営者意識持った方がいいでしょうか?」という質問です。
といいますのも、本当の意味で、経営者意識を持ちすぎてしまうと、独立起業されてしまうかも知れません。
もちろん、実力の伴わない方であれば、いいかも知れませんし、グループ会社を沢山作ったりする意図がありましたら、それも宜しいかと思いますが、あまりにも持たせすぎてしまうと、逆に人材流出(しかも優秀な人ほど)が起こりやすくもなります。
言葉自体に、力があってわかりやすいため、この言葉を多用する人が多いのですが、私はそう思っています。
なので、本当に経営者意識を持って欲しいのかどうかさえも自問自答した方がいいと思います。
経営者意識ではなく、経営者視点を加えさせるという考え方も検討してみてはどうでしょうか?
私は、経営者視点を加えさせる=マーケ、組織、財務、人材などの知識を持たせることと定義しています。
実際、従業員様に、中小企業事例を中心に紹介するマーケティング研修を行っているんですが、ご好評いただいております。
経営者のほんの一言で変わってしまう、というのが率直な私の捉え方です。
まとめ
営業としては、「経営者意識」は持ったほうがいい。
経営者としては、本当に「経営者意識」を持たせたほうがいいか、自問自答せよ。