みなさん今日は!ウィル・スキル・アソシエイトの人事コンサルタント、土居雅弘です。今日は零細企業におけるマネジメントの重要性についてお話したいと思います。
中小企業は「人」が全て
弊社は人事コンサルタント会社です。中小企業に対し人事や組織に関する問題のソリューションを提供しています。例えば、従業員の研修や評価の仕方、組織風土の改善などです。 その中でも特に強みをもっているのは「研修」です。
弊社の顧客の多くは中小企業の中でも規模が小さい零細企業です。いくら立派な制度でも導入するにはどうしても無理があります。手の込んだ複雑な制度は運用が難しく社員数10人未満から数10人規模の零細企業にはどうしても合わないのですね。
人事制度には様々なものがありますし、日本の人事制度は大企業を基準に設計されているものが多いですね。それをむりやり中小企業に導入しても、結局運用ができないため、制度だけある状態となり、消化不良に終わってしまいます。
なので中小企業だと人材育成が重要
社長をはじめ、その企業にとって核となる人材にノウハウを伝えたほうが遥かに効果的です。まだまだ俗人的な要素が強い中小企業にとって命となるのは、やはり「人」なのです。
ちゃんといますか?頼れるナンバー2
少し話がそれてしまいましたね。本題に戻りましょう。そんな弊社の研修の中で最も人気のあるメニューは、ズバリ「マネジメント研修」なのです。
弊社のお客様(中小企業の社長)がよく口にするボヤキですが、
「頼りになる片腕がいないんだよ。オレが見ていられるまではいいんだけど、どうしても限界があるし…」
という内容が目立ちます。その企業の経営理念を軸に業績を伸ばし、部下を評価し育成することの出来る人材は、それを意図して育てなければ現れません。
技術的な部分であれば「目で見て盗め」の理論でも通じるのですが、組織を運営していくということはそれとは全く別物なのです。
組織運営において、例えばこんな事例がありました。
サロン経営をしているお客様が、業績も好調なのでもう一店舗増やしたのです。新店の店長には、最もパフォーマンスの良いスタイリストを指名したのだけれども、業績はさっぱり。しかも自分のやり方を部下に押し付けるため離職者が相次ぎ、結局は1年前後で閉店させてしまったのです。
店を任せたものの、自分の目の届かないところで新店がしっかり機能しているのかが気がかりで、オーナーはかなりのストレスを抱えていました。定期会議の度に低い数字を見せられ焦りは一層増します。
マネジメントとは?
そんな時に有効なのがマネジメント力の強化・向上です。マネジメントとは、目標を設定し、それを実現させるための組織をつくり、部下を評価し育成することです。
ポイントは、「結果に対して責任をもつということ」
マネジメントと似た言葉で、リーダーシップがあります。しかし、リーダーシップは、目標や結果を示すのが目的であるのに対し、マネジメントは、その手段や、どのように目標を達成するのか、というところにまで責任を持たねばなりません。
つまり「どのように頑張れば結果が出るのか」、というところまで部下に伝えていかなければならないのです。
更に、マネジメントには目標に向かって進んでいくための雰囲気を作っていくことも含まれます。皆が同じ方向を向いて走っていくための風土を作っていくのです。専門的には、組織風土改革、又はチェンジマネジメントとも呼ばれています。
これらマネジメントの素養を身に付けた片腕社員を得るには、早期に選抜し育成していかねばなりません。優れたマネージャーは一夕一朝には出来上がらないのです。
やはり研修が効果的
ではどうすれば優れたマネージャーが育つのでしょか。やはり、冒頭でも述べたように研修が効果的です。それも定期的に受講することで、徐々に身に付けてていくことが出来ます。
「でもなぁ。ホントにそれで育つんですか?」
そうですね。確かに不安になられる気持ちもわかります。しかし、マネジメントの手法はある程度確立されています。マネジメントで有名なドラッカーを生んだアメリカでは、早期からマネジメントを取り入れた経営が定着しています。
しかし、職場のなかで仕事をしながら訓練する。いわゆるOJTが主流の日本では、しっかりとマネージャーを教育するという習慣が希薄です。
よく大企業で、バリバリの優秀な営業マンだったのに、部下を持つ管理職に昇進したとたんに全く結果を出せなかった、というケースが散見されますが、ここに由来しているのです。
勿論、企業毎に、その組織が抱える問題は様々なので、まずはしっかりとしたコンサルティングを受けることが必要です。それに合わせたオーダーメイドの研修を受ける必要があります。
コーチングを組み合わせると更に効果的
コーチングをご存知でしょうか?専門の資格を持ったプロの「コーチ」が、定期的に個別セッションを行いながらPDCAを回していくのです。研修を受けて実践する、そしてセッションの中で振り返り改善して…というサイクルでより効果が生まれやすくなります。
まずは信頼できる研修会社を
如何でしょう?もし、興味を持たれたら、是非、お近くの人事コンサルティング会社に相談してみて下さい。多くのコンサル会社は制度設計から研修まで、数多くのメニューを揃えています。
しかし、気を付けなければならないのは、実際は人事コンサルティング会社を名乗っていたとしても、そのサービスが法律論を主軸にした労務管理の域を出ない会社が多いのも事実です。
それでは大手のコンサルに依頼すれば良いのでしょうか?というと、それは違います。大手のコンサル会社は、大企業を中心としたコンサルティングに特化しており、中小企業の人事については、ある意味で門外漢なのです。第一、報酬の額等もそういったスケールに応じて決まっているため、中小企業では中々かけづらいものです。
日本の経営は高度化している
日本では、まだまだ中小企業を対象とした人事コンサルティングは馴染みがありません。しかし、その手法を必要としている程、経営に必要なマネジメント技術は高度化しているのです。
コンサルティング会社の選定は慎重に行ってくださいね。

おわりに
いかがでしょう。今日は、中小企業にマネジメントが有効である、ということを紹介させて頂きました。今後、すぐに実践できるような「中小企業向け」マネジメントの紹介をさせて頂けたらと思います。
それではみなさん。また次回、お会いしましょう!