「小さな会社の稼ぐ技術」をご献本頂きました
営業組織コンサルタント 竹内慎也
よく、大企業から退職して起業される方がいらっしゃいますね。
すごく、マネジメントスキルも高かったり、営業が出来たり、仕事が万能な方が多いなと思います。
がしかし、数年したら、その会社はなくなって、結局元の会社に戻っておられたり、 はたまた、行方不明になったり、なんてことが、日常茶飯事で起こります。
それはなぜ?起こるのでしょうか?
答えは、「戦略実力の差」にあります。
中小企業がやるべき戦略構築から戦術には、基本、王道があります。
その王道が、こちらの本でもご紹介されている「ランチェスター戦略」です。
詳しい説明はもちろん同書に譲りますが、 簡単にご紹介をします。
弱者の戦略4大ポイント
- (その1) 差別化。
- (その2) 小さな1位。
- (その3) 一点集中。
- (その4) 接近戦。
という事です。
これらを1冊で、実際に効果が出た事例から学べるのが同書です。
小さな会社の稼ぐ技術
栢野 克己 (著), 竹田 陽一 (監修), 豊倉 義晴(取材・執筆協力) (その他)
同書の評価と感想
5段階評価 ★★★★☆ 4
世の中に中小企業は、約380万社ある。
その中でも、従業員5名未満の小規模事業者は325万者です。
そして、大企業と言われる会社は、1.1万社なので、つまり99.7%が中小企業(零細企業含む)なのです。
この中小企業は、あらゆる「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源において圧倒的に大企業に対して不利です。
つまり、営業やマーケティング、人材などにお金や時間をかけたいと思ってもかけられないのです。
同書では、ランチェスター経営戦略が紹介されていますが、 ご存知の方も少しずつ増えているのではないかと思います。
かのソフトバンク社、HIS社など、そうそうたる会社でこぞって採用、応用されてます。
中小企業にとって、ランチェスター的な思考で考えるのは、基本であり、原則だと思います。
ランチェスター経営には、非常に個人的にも影響を受けたので、 思考回路は基本こうなっています。
著者の栢野克己さんも、まさにランチェスター経営を体現されている。
さらに、本書の多数掲載をされている事例についてはさらに こういった戦略思考を研ぎ澄ましてくれるような内容になっている。
なので、戦略初学者はもちろん、すでに理解している方でも 復習的、応用的な観点で読める書となっているため、 中小企業経営者や幹部の方で、圧倒的な結果出したいなら、読まれる事をオススメします。
竹内的本書のポイント
■「弱者の戦略」=業界で2位以下。中小零細企業はこちら
- 小規模1位・部分1位主義
- 強い会社と差別化。強者と違ったやり方
- 強い1位とは戦わない。自分より下位や勝ちやすきに勝つ
- 勝ちやすいものを発見するために対象物を細分化
- 強みに集中して弱みは捨てる
- エンドユーザーへ直販
- 営業はお客に直接接近戦
- 営業地域は近場重視で範囲は狭く
- 実行目標は1つに絞り、個別目標達成主義
- 目標に1点集中
- イノベーション。過去にとらわれずに新しいことをやる
- 軽装備。見栄を張らない
- 長時間労働
- 自社の大事な経営情報は隠す。隠密戦
- 弱者は調子に乗るな。小さな成功で生活を変えない
■弱者の戦略4大ポイント
- (その1) 差別化。
- (その2) 小さな1位。
- (その3) 一点集中。
- (その4) 接近戦。
■これらを実現しやすい商品分野があります。それは大量生産、大量販売ではなく
- 手作り、少量生産、オーダーメイド
- 市場が小さい、ニッチ
- 衰退産業
- イメージが悪い、怪しい
■迷った時に思いだしてほしい竹田陽一語録
- 独立企業は人生の敗者復活戦
- 暴発的な独立は自滅のもと
- あまのじゃくな人や変人は有利
- 40歳過ぎたら自分に合わないことはしない
- 夢や目標がわからないのは普通
- 転職や商売替えも手段の1つ
- 成功者は朝が早い
- 趣味は捨てる。同窓会も行かない
- 感謝は態度で示せ
- 本気はワザを超える
- 人生は「出逢い」で変わる
- すなおが一番
- 仲間をつくる
- まねをする、パクる
- 努力にあとに人格が形成される
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