人材育成

サービス業の生産性を上げるために必要な3つの視点

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サービス業というと、おおむね、「飲食店」「美容室」「クリーニング」「法人や個人の営業」といったものを連想するケースが多いでしょう。

ちなみにこれは明確な定義がなく、経済産業省、日本職業分類等でも、それぞれ若干異なるようです。

そういったサービス現場での、「生産性向上」が今急務になっています。

 

サービス業とは何を指しているのか?

経済産業省編「サービス産業におけるイノベーションと生産性向上に向けて」

「サービス産業とは、いわゆる 三次産業を指すことがあり、この場合には、一次・二次産業以外の幅広い業種を含む。一方、対個人・対事業所サービ ス等といった狭義のサービス産業を指してサービス産業と呼び、これを政策対象とすることも多い。」ようです。

「サービス産業動向調査」での調査対象

日本標準産業分類(2007年改訂)の大分類のなかで、

G:情報通信業、 H:運輸業、郵便業、K:不動産業、物品賃貸業、L:学術研究、専門・技術サービス業、M:宿泊業、飲食サービス業、 N:生活関連サービス業、娯楽業、O:教育、学習支援業、P:医療、福祉、R:サービス業(他に分類されないもの)です。

サービス日本300選(「ハイ・サービス日本300選」選定委員会にて選定)

選定対象として、「主とし て中小サービス業から選ばれますが、大企業の場合はとりわけ先駆的で他の企業の模範となる取り組みを行っている 企業が対象。

対象とする「サービス業」。

流通(卸小売)、物流、医療・保険、通信・ 放送、運輸、金融保険、対個人サービス(飲食店、旅館その他宿泊所等)、対事業所サービス(情報サービス、物品賃貸 業等)などが含まれます」。

(参考資料:「サービス産業におけるイノベーションと生産性向上に向けて」(経済産業省編)より加工)

 

その中でも特に、無形のもの、「美容関連」「介護」「ホテル」「人材サービス」「コンサルティング」「保険」といったサービスは宿命を持っています。

それは一体何か?と言えば、

労働集約型」であるという事です。

労働集約型であるサービスの宿命とは?

サービスについては、サービスの特質というものがあり、以下に示すものがあります。

無形性 → 目に見えない(かたちがない)ものが多い

同時性 → 提供と同時に消滅してしまう

個別性 → お客様の要求はさまざまで、それぞれに、サービスの内容をあわせていく必要がある

非反復性 → サービスの提供者の技能や個性によって、サービスの質が異なったり、同じ人間 がサービスを提供しても、必ずしも同じサービスが提供できるとは限らない

(参考資料:「サービス産業におけるイノベーションと生産性向上に向けて」(経済産業省編)より加工)

こういった特質のため、効率性を高めようにも、効率性が上がりづらい、というわけです。

なので生産性が課題となるケースが多かったりもするのです。

ではサービス業で、生産性を高めるために重要な取り組みとは一体何を指すのでしょうか?

それについて3つ論点をご紹介をします。

 

取組1:従業員教育を徹底する

その1つは、いたってシンプルです。

人材育成」を行っていく、という事です。

「そんなの当たり前だろ」と思われる方も多いでしょうが、

大事な事は「長期で継続的に」人材育成を行っていく必要があります。

 

なぜかというと、サービス業は、社長が主役ではなく、従業員が主役です。

つまり、主役である従業員の能力やモチベーションが結果を決める面が極めて大きいという事です。

 

そして、この教育効果を上げるために、セットにしたいものがあります。

それがこの3つです。

OFFJT(研修)+OJT(現場実習)+自己啓発(自主的な学び)

これをセットにしていくことが重要です。

 

取組2:標準化と見える化を行う

次に重要な事は、「標準化」と「見える化」です。

これを順にご紹介します。

標準化について

標準化とは、やるべき仕事内容を洗い出しマニュアルや、ルールにしてしまうことで

誰がやっても同じようになる標準レベルのものを作ります。

それによりサービスクオリティを一定に保つ事が目的です。

 

がしかし、もちろん標準化には欠点もあります。

それは、「中くらいのものしかできない」という事です。

ですのでそれを打破するために、「コンピテンシー」を活用するケースもあります。

これは「成功する人が普段行っている行動特性」を抽出し、活用する事です。

こちらは専門的なので少し難しいですが、上位者のノウハウを共有するために極めて重要です。

活用には専門家との相談をお勧めします。

 

見える化について

先ほどで明らかにした、「マニュアル」や「コンピテンシー」を、閲覧したり反復学習できるようにしたり、

あるいは、目標や数字などを常に可視化できるようにしておくことを指します。

これはなぜ重要かというと、ナレッジや目標、やるべきことは全員でシェアされておかないと意味がないのです。

なので、見える状態にしておくことが最低限度必要です。

また、こういった事を頑張った成果を図る「評価制度」を作成・運用していくのも、

ある意味で「見える化」の一部といってもいいでしょう。

要は、自分の現在の状態を、点数や評価基準として「見える化」したフィードバックを行うわけです。

これはその個人の今後のやる気などにも大いに関わってきます。

 

取組3:専門化・単純化する

これには色々と意見は出てくると思いますが、

サービスの効率化を図るためには、「業務の専門化」を図る事も有効です。

つまり、「1人で何でもやる」という多能工的発想ではなく、業務を細分化するという事です。

しかしこれにもいいことばかりではありません。

スタッフ側が「作業に飽きやすくなる」というデメリットも内在しています。

よって、状況に応じて変える必要があるでしょう。

 

またもう1つの「単純化」についても同様です。

物事ややるべき作業を「単純化」して生産性を高めるわけですから

業務効率化の方向に入ると思います。

要は、1時間かかっていたカウンセリングをしているとしたら、

その1時間の無駄を省くため、

「重複がないか?」「事前準備できないか?」と考えるわけです。

これも、単純化しすぎてはダメであり、バランスは必要なので、一度作業の洗い出しをする必要がありますね。

 

終わりに

ここでは主に主要な、社内で出来るIT以外の改革を取り上げてみました。

これに、IT導入などでの相乗効果も期待できると思いますが、

重要なことは、ここにあるような事が出来ていると、ITなどを導入しても効果は出やすいです。

逆に、こういった整理や、作業の振返りが出来ていない場合は、

IT導入をしても、運用が出来ない、というような事もありえます。

まずは社内改革から始めてみませんか?

 

合わせて読む

・「生産性」と「効率性」を高める業務改善効率化研修

・「生産性」と「効率性」は何が違うのか?

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